ようやくベビーカーを処分した

ベビーカーを処分した。

約9年半前、第一子が産まれた直後に購入したアップリカのSTICKの初期型だ。

その時の赤ちゃんが成長して耐重量をオーバーするまでたっぷり使い、卒業したと思ったらやがて第二子が誕生。やはり耐重量の限界まで酷使した。

もう子供は大きくなって乗れないし、人に譲るにはボロボロなので捨てるしかないのだが、踏ん切りがつかなくてここ2年くらいは自宅の玄関先で埃をかぶっていた。

 

なんていうか、寂しかったのだ。うちにはもうベビーカーに乗るような赤ちゃんはいないのだと認めるようで。(実際いないんだけどさ!)

 

 

いつもより少し早く目が覚めたある朝、妙に冴えてて部屋を片づけまくり、その流れで今しかない!と思って不用品回収をネットで申し込んだ。回収日は約2週間先だった。

 

そのまま特に心変わりすることもなく、淡々と時間は流れて回収前日になり、夕方に家を出るついでにベビーカーをマンション入口の回収場所に置いた。

最後に折りたたんであるのを開こうかとも思ったけどそのままにして、回収手数料を支払ったことを示すシールを貼った。シールの「粗大ごみ」の文字に胸がきゅうっとなった。

ベビーカーを置いたあと、外出するため自転車を出したが、この自転車についている幼児用の座席も何年か後には取り外すんだろうなと思った。

 

自宅から少し遠くの大型店まで、ベビーカーを買いに行った日のことは今でも覚えている(思えばあれが、産後初のひとり遠出だった)。

いちいち書かないけど、ベビーカーを押して色んな所にいったし、色んな瞬間があった。駅の階段で見知らぬ人の手を借りたりね。

 

そして迎えた回収当日。今日だ。

朝から冷たい雨が降っていた。

いつものようにバタバタと息子を連れて家を出て、マンション入口に昨晩置いたままになってるベビーカーを見た。

ベビーカーもうバイバイだよ、と息子に言ったけど、息子はちらっと見ただけで自分で傘をさしながらずんずん行ってしまった。彼にとっては、あまり記憶にないベビーカーとの別れより、これから保育園で行われる運動会のリハーサルの方が重要なのだ。

 

通勤の電車内と昼休みのカフェでこれを書いた。今ごろもう回収車が持っていってしまったかな。