NINTENDO LABO CAMP記録 その3 -「枯れた技術の水平思考」がプログラミング教育に殴り込む

その1 その2 の続きです。

 

ニンテンドーラボにはバラエティキットとロボットキットの2種類があるのだけど、どのキットにも「Toy-Conガレージ」というコンテンツがあります。
このToy-Conガレージがめっちゃ楽しみ。ニンテンドーラボの「ラボ」たる所以だと思います。

 

公式サイトではこう。

しくみがわかると、いろんなあそびが発明できる。アイディア次第で、キミもあそびの発明家に。
「画面をタッチする」、「Joy-Conを振る」といった“入力”と「音が鳴る」、「振動する」などの“出力”を線で繋げるだけで、自分だけのオリジナルToy-Conが作れちゃうモード「Toy-Conガレージ」をすべてのキットに収録。

つまり、自分が作ったものを好きなように動かせるよーってこと。
この時点でグッときた人は今すぐ予約だ。 

この先、作ったものをYouTubeツイッターにアップしたり、ダンボールの型紙をPDF化してウェブ上で配布したりする人が出てくるだろう。万人がハマるとは思えないけど、ハマればどこまでも行ける。

 

Toy-Conガレージに触ってみた

このメニューは撮影禁止。
スタッフさんの指示のもと、先程作ったリモコンカーの制御を変えて、違う方法で動かしてみましょうという内容でした。
タッチパネル上で「こうすると」→「こうなる」をつないでいくので視覚的にも分かりやすく、任天堂のノウハウがふんだんに発揮されてる。

子供向けのプログラミングアプリケーションだとマサチューセッツ工科大学が作った「scratch」が有名だけど、あれよりシンプルだし、成果がリアルなモノの動きで表現されるので特に低学年には分かりやすいかなと思いました。(わたしが知らないだけで、他にも良いものはたくさんあるんだろうなあ)

 イベントでは、指示に従って操作するうちに、「コントローラーをぶんぶん振ると動くリモコンカー」のできあがり。子供たちみんなでぶんぶんしてレースや相撲をしました。
同じグループにいた高学年の男の子があっという間に仕組みを理解して、「おれリモコン振るの疲れたわ〜」とボタンを押すだけで動くように仕様変更してたのがよかった。ついでに音が鳴ってるし、いいなキミ!

 

プログラミング教育にどストライク

 話は変わりますが、2020年に教育要項が変わり、小学校でプログラミングが必修化します。
プログラミング教育導入の背景や目的については、文部科学省有識者会議のまとめがよく引用されています。

「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論取りまとめ)」(PDF)

 もっと詳しく読みたい人はこっちをどぞ

ざっくり要約すると、AIが進化してるし、人間ならではの創造的な問題解決ができるようにしないとねってこと。
そのためにも、スマホや家電などのコンピューターが「魔法の箱」じゃなくて、小さな処理の積み重ねでできてるんだって分かってもらうことが必要だと考えられている。

 詳細の是非はさておき、この「小さな処理の積み重ね」を実感するのにニンテンドーラボちょうどいいじゃん、と感じた次第です。

上記の資料には、小学校における各教科の中でのプログラミング教育の実施例もあるのだけど、特に以下のあたりがまんまニンテンドーラボで体感できてしまう(文章は要約してます)。

  • 理科:電気製品にはプログラムが活用され、条件に応じて動作していることに気付く
  • 音楽:創作用ツールを活用して音楽をつくる
  • 図工:表現物をプログラミングを通じて動かすことで、新たな発想や構想を生み出す

 2016年の資料なので、ニンテンドーラボ開発の皆さんも目を通しているはず。 親御さんがPCに馴染みのない家庭でも手に入れやすい装置でプログラミングを体験できる意義は大きい。

小学校低学年の親であるわたしの見た限りだとプログラミング教育に対する盛り上がりってまだ一部と感じるけど、「まだるっこしいんだよォ!みんなで楽しくやらなきゃ意味ねえだろう!!」という任天堂の本音と本気を見た気がします。さすが、Windows95より前にマリオペイントを発売した任天堂だ。

余談だけど、わたしの周りには、フルタイム勤務でも「機械は苦手なの〜」ってガラケーを使ってるようなお母さんもそれなりにいて、でもお家にはSwitchがあったりする。

 

そういうわけで発売がとっても楽しみです

以上、NINTENDO LABO CAMPに参加して感じたことレポートでした。
ちなみにうちの7歳児は、体験した中では釣りのToy-Conがいちばん面白かったそうです。わたしとしては、この人やその友達がどんなものを作るのか楽しみだし、わたし自身もあれこれ作りたくてしょうがない。

たとえばギター。


イベントでもギターのデモを見せてもらったんだけど、ニンテンドーラボにギターを作れるキットはない。説明動画くらいはソフトについているかもしれないけど、どうやったらギターを作れるかは、自分で考えてねってことなのだろう。サイト上にラケットをギターにしてる写真があるように、形も好きなようにしてねと。


ならば、わたしがやるべきことはひとつだ。f:id:sayakaloe:20180222183421j:image

こんな感じの、戦闘力が高そうなギターを作るしかないではないか。だってアル中だもの。メリアン!!
ギターの写真集を見ながらニンテンドーラボの発売を待つとします。

あと、今更言いにくいけどSwitch持ってない……まずそっちを買わねば。